第252章 金を借りる

林田ククは考えるより先に青山静に電話をかけていた。コールが鳴り終わるか終わらないかのうちに相手が出る。開口一番、彼女は切り込むように言った。

「お母さん、わたしのカードを銀行に止めさせたのって、お母さんなの?」

青山静はあっさり認めた。

「そうよ。わたしよ」

その返事を聞いた瞬間、林田ククの頭に血が上る。

「なんで、そんなことするの?」

「なんでって、あんたとウチの息子、離婚するんでしょ。深が出張から帰ってきたら離婚するって、あんたたちの間で決めたんじゃなかった?」

青山静は、当然のことを言っているという口ぶりだった。

「ウチの息子がいないあいだは、わたしが代わりに守ってやら...

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