第300章 脅迫

普段から藤原深は彼女に対して冷淡だったが、契約が終了した今となっては、完全に彼女をシャットアウトしていた。

水原心柔としては藤原深が姿を現すかどうかなどどうでもよかった。問題は、藤原深を法廷に立たせたがっている人物がいることだ。その相手は心柔の弱みをあまりにも多く握っており、彼女としては従わざるを得ない状況だった。

苦悩する心柔の顔を見て、水原文乃は目をくるりと回し、一つの案を提示した。

「お姉ちゃん、いい方法があるよ。藤原社長ってあの子のことをすごく大事にしてるじゃない? だったら一ノ瀬沙耶香を利用して、社長を法廷に引きずり出せばいいんじゃない?」

心柔はハッとして、ためらいがちに...

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