第316章 捜査

それを見て、神崎遠は驚愕のあまり目を丸くし、思わず汚い言葉を吐き捨てた。

「クソッ、こんなに血が出てるじゃねえか! なんでさっき言わなかったんだよ」

先ほどから藤原深はずっとその腕を背後に隠し、顔色一つ変えずに大丈夫だと言い張っていたため、神崎遠も本当に何ともないのだと思い込み、わざわざ確認しようとはしなかったのだ。

しかも彼が着ているのは濃紺の服で、滲み出た血が生地の色と同化しており、注意して見なければ全く気づかない。

藤原深は元々痛みを堪えていたが、先ほど神崎遠に腕を掴まれたせいで、今は苦痛で少し顔が青ざめている。

それでも彼は相変わらず強がって見せた。

「平気だ。ただの擦り...

ログインして続きを読む