第350章 人を呼んだのは林田クク

割れんばかりの歓声が上がる中、誰かがたまらず口を開いた。

「武山先生は相変わらず昔のままだな。十年ぶりにあの演武を見られたんだ、もう死んでも悔いはないよ」

「そいつは大げさすぎだろ。だが、あの気難しい武山先生を呼べるなんて、いったい誰がそんな離れ業をやってのけたんだ?」

武山誠望が姿を現した瞬間から、青山静の顔色は優れなかった。周囲のざわめきを耳にして、彼女は佐藤梓紗を振り返り問い詰めた。

「武山誠望を呼んだのはあなたなの? どうして一言も相談してくれなかったの」

事前に知っていれば、お爺様の前で恩着せがましく振る舞うことだってできたはずだ。武山誠望が来ると分かっていれば、今回の祝...

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