第435章 拒否

林田ククは榎本律人の名刺を見て、一瞬ぽかんとした。なんだこれ……この人、アイコンまで証明写真じゃないか。

正直で飾らないと言うべきか、それとも変に意地っ張りと言うべきか。

林田ククは真面目に自己紹介文を打ち込み、友だち申請を送った。

病院――

榎本律人はちょうど傷の処置でガーゼを替えていたところだった。ところがスマホが震えた瞬間、勢いよく上体を起こしてしまい、首の傷口がズキッと痛む。

マネージャーは傷口から滲み出た血を見て、慌てて押さえながら呆れたように吐き捨てる。

「今度は何だよ」

普段の榎本律人は、何事にも興味なさそうな顔をしているくせに、この二日ほどはやたらと大騒ぎだ。マ...

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