第437章 着替え

「あっ、すみません! わざとじゃないんです!」

女の子は真っ青になり、深く考える暇もなくポケットティッシュを取り出して藤原深を拭こうとした。

手が届く前に、藤原深がすっと一歩引いて眉をひそめる。

「自分でやる」

顔色は決して良くない。女の子二人は怯えたようにその場に立ち尽くし、互いの顔を見合わせるだけだった。

ここは遊園地だ。そんなに張りつめなくてもいい。

林田ククがふっと笑って場を取りなす。

「大丈夫だよ。こっちでなんとかするから、二人は遊んでおいで。気にしないでね」

それでも二人が申し訳なさそうに逡巡していると、林田ククは背中を押して出口へ促しながら言った。

「平気平気...

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