第475章 制限級

藤原深は顔を強張らせ、急きょデートの予定を変えて別の場所へ行こうかと考えた。

受付の女性が慌ててなだめる。

「この映画、けっこういいですよ。作りも丁寧ですし、話も面白いです。ホラーって、ちょっとしたロマンチックも生まれますし」

実際、身体の距離を縮めたいがために、わざとホラーを選ぶカップルは少なくない。

もちろん林田ククはその手のタイプじゃない。単に場所を変えるのが面倒だし、チケットがあるのに捨てるなんてもったいない。面白いかどうかは観てから判断すればいい、というだけだ。

「行こ。もうすぐ始まる」

ククはそれ以上言わず、藤原深の袖をくいっと引いて小声で促した。

その小さな仕草が...

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