第484章 共浴

少し休憩を挟んだあと、菅野監督はスタッフを呼び戻した。水原心柔と杉浦世奈は「反省してこい」と追い払われ、次のシーンは林田ククと榎本律人の掛け合いだ。

正確に言えば――椎名花梨が、自分から葉山史成の心をかき乱しにいくシーン。

突然の雷雨の日。二人はずぶ濡れになり、椎名花梨はわざと葉山史成の家の近くで足を止める。服が濡れてこのまま帰れないと言い訳しながら、雨が止むまで家で身支度をさせてほしい――そんな含みをもたせて。

葉山史成はすでに彼女に淡い恋心を抱きはじめていた。もともと女の子には距離が近いタイプでもある。迷うことなく頷いた。

家に着くと、椎名花梨は「うっかり」洗面所に置いてあったバ...

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