第515章 不正行為

川崎務はみるみる顔色を悪くして、ぶつぶつ言った。

「人にやったものを、なんで今さら返すんだよ」

川崎司光が宥めるように説明する。

「もともとあれは、あいつがククに護身用として渡したものだろ。ククがしばらく俺に貸すって言ってくれてただけで、期限が来ただけだ。惜しがるなよ。むしろ、いいことかもしれない」

「お前もジャーヴィスに情が移ってるんだろ。たまに様子を見に行けばいい。ついでにククとも顔を合わせられるし、いずれ“親族として迎える”って日が来ても、不自然にならない」

さっきまで不満げだった川崎務の表情が、少しだけ晴れる。悪くない案だと思ったらしい。

「それもありだな。ちょうどいい、...

ログインして続きを読む