第531章 医師の指示に従う

林田ククは目をぶどうみたいにまん丸にして、即座に大声で言い返した。

「わたし、そんなことしてない!」

たしかに気分が沈んだとき、松本お爺さんのところへ寄ってぼんやりすることはある。けれど、こっそり大泣きするほどじゃない。

藤原深は、彼女が毛を逆立てたみたいに怒るのを見て、ただただ胸がきゅっと柔らかくなった。もう片方の手でそっと髪を撫でながら、どうやって大事にすればいいのか分からない、とでも言いたげに。

「つらいの?」

林田ククは、彼が飲みすぎて胃が気持ち悪いのだと勘違いした。慌てて立ち上がり、ぬるめの湯をコップに注いで戻ってくる。慎重に口元へ運びながら、つい小言が止まらない。

「...

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