第541章 連絡先交換しよう

林田ククはほとんど同時に目を見開いた。

三十分前まで連絡がつかなかったのに、どうして今ここにいる? 俺のメッセージを見たのか?

神崎遠は慌てて話題を逸らそうとし、藤原深に向かって軽く会釈した。

「こんな大事な席なのに、義姉さんは連れてこないんですか」

神崎遠が相変わらず陰では「義姉さん」と呼ぶものだから、林田ククは苦笑いを堪えきれない。

だが藤原深は、やけに改まった調子で訂正した。

「俺はいま独り身だ。まだ口説いてる最中なんだよ。……本人の前でそう呼ぶな」

はいはい。こういうときだけは、彼女の言うことを聞く。意地でも公にはしない、と。

――とはいえ、その言い方。公開してないだ...

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