105話

第105章

アリはグレイソンに数分後に部屋から連れ出されるままにした。「まあ、少なくともマーカスが拘留されたのは良かったわね。でも、彼を直接逮捕するための具体的な証拠があればもっと良かったんだけど」

グレイソンは頷いた。「そうだな。だが、さっきはほとんど心臓が止まるかと思ったよ。なぜ言った通りに部屋を出なかったんだ?」

「そろそろ一緒に働き始める時だと思ったの」アリはため息をつき、寝室へと続く階段を上がり始めた。「そう思わない?」

階段の上でグレイソンは彼女を腕の中に引き寄せた。「まあ、それは何をして一緒に働きたいかによるな」

アリは笑い、冗談めかして彼の腕を叩いた。「あら、あなたは...

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