56話

第56章

「ちょっと待ってくれれば一緒に行くよ」翌朝の朝食時、ザビエルはグレイソンに言った。

グレイソンは彼の肩を軽く叩いた。「いや、必要になったら知らせるから」

ザビエルは首を振り、深く息を吐いた。「グレイソン、一人でやる必要はないんだよ」

「わかってる…信じてくれ」グレイソンはこの会話を後回しにしたかったが、ザビエルは今知る必要があった。「ザビエル、話しておきたいことがあるんだ」

「何だい?」ザビエルはお茶を一口飲みながら尋ねた。

グレイソンはトーストにバターを塗りながらため息をついた。「先走りたくはないんだが、いずれ私が王になった時、君を王室顧問にしようと思っているんだ」

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