チャプター 3
私の中で何かがぷつりと切れた。椅子から勢いよく立ち上がると、ヴィヴィアンの襟首を掴み、その目に恐怖が閃くのが見えるほど近くまで引き寄せた。
「昨日、私が出かける前にあなたがくれた水」私は歯の隙間から吐き出すように言った。「あれに何を入れたの？ 何の薬だったの？」
ヴィヴィアンの笑みは、私が彼女のブランド物のブラウスを掴んでいても、揺らぐことはなかった。「あら、あれのこと？ ちょっとしたお薬よ……妻としての義務を果たせるようにね。だって、あなたは旦那様に会ったこともないかもしれないけど、法的には今でもスターリング夫人なのよ。彼らがあなたのために支払ったあの大金を無駄にするわけにはいかないでしょ？」
平手打ちの音が、銃声のようにダイニングルームに響き渡った。ヴィヴィアンの頭が横に振られ、その白い頬にはくっきりと赤い手の跡が咲き誇った。
「私に薬を盛ったのね」私の声は死人のように静かだった。「私に薬を盛って、私を――」
「アヴェリン！」モニカが金切り声を上げ、ヴィヴィアンを自分の後ろに庇った。「よくも彼女に手を上げたわね！ この恩知らずの野蛮人！」
「野蛮人？」私は笑った。その声は刺々しく、苦々しい。「私を家畜みたいに売り飛ばして、あなたの大事な娘は私に薬を盛った。なのに野蛮なのは私ですって？」
モニカの顔が、長年の憎悪に歪んだ。「その様を見てごらんなさい。六年も海外で過ごして、立派な心理学の博士号まで取って、それで何になったの？ それだけ教育を受けても、結局あなたはただの傷物じゃない。向こうで何人の男と寝たのかしらね、洗練された博士様気取りで――」
「モニカ、もうやめなさい」エレノアお祖母様の声が、刃のように毒を断ち切った。彼女はことさらに力を込めてフォークを置き、椅子から立ち上がると、皿と陶器がカチンと音を立てた。歳を重ねてはいても、本気で怒った時のお祖母様の存在感は、今でも部屋を支配していた。
「やめるですって？」モニカはお祖母様に食ってかかった。「エレノア、この子はもう何年もあなたの慈悲にすがって生きてきたのよ。私たちのお金でヨーロッパを遊び歩いて――」
「私のお金よ」私は冷ややかに訂正した。「この家を出てから私が稼いだ一銭残らずね。学位も、功績も、私が吸う息の一口一口も、すべて私のもの。あなたたちに何の借りもないわ」
ヴィヴィアンは頬を押さえ、空涙を目に溜めていた。「ただ、助けたかっただけなの」彼女は囁いた。「あなたはまだ法的に彼の奥様なんだもの。やっと会えたらって、そう思ったの――」
「薬で私を従わせようと思ったんでしょ」私は言い切った。「あなたのお母様が、私を奴隷同然に売り飛ばせると考えたのと同じようにね」
玄関のドアが窓を揺るがすほどの勢いで閉まり、継父リチャードの怒鳴り声が家中に響いた。「どこだ？ あの恩知らずの小娘はどこに――」
彼はダイニングルームに踏み込んできた。その激しい怒りにもかかわらず、高価なスーツを非の打ちどころなく着こなしている。家でさえ、リチャードは成功したビジネスマンという見せかけを崩すことはなかった。白髪交じりのこめかみとわずかに後退した生え際は、彼が丹念に作り上げた風格を与えていたが、今の彼の顔は紺色のネクタイとは不釣り合いな、みっともない赤色に染まっていた。決して真っ直ぐに相手を見ず、常に次の一手を計算しているような、彼の落ち着きなく動く小さな目が、私と他の者たちの間を駆け巡り、やがて抑えきれない怒りをたたえて私に注がれた。
「会議をすっぽかしやがって！ 自分が何をしたか分かっているのか！」リチャードのこめかみで血管が激しく脈打ち、首の腱が張り詰めた綱のように浮き出た。「いいか、相手が何者でどんな素性の連中か、こっちには分からない。だが我々には恩がある！ 奴らはお前に二十万ドルも払ったんだ！ 名ばかりの妻でいてくれればいいと、それだけを求めてきた。だが、そろそろ本当の妻になる時かもしれないな！」
私の中で何かが切れた。椅子から立ち上がると、声は氷のように冷たかった。「正気で言っているの？ 私は離婚の話し合いに行ったの。彼が誰だろうと、いくら金が動こうと関係ない――この結婚は終わらせる。二度と誰かの、特にあなたの操り人形になんかならない」
「この恩知らずが――」リチャードの声は怒りでひび割れた。「それがお前の言い分なら、出ていけ！ この家に――」
「リチャード！」
エレノアお祖母様の声が、命令するような響きを帯びた。これまで立っていた場所から一歩踏み出し、杖を床に鋭く突き立てる。
「あの子に、なんて口の利き方をするのです！」
「母さん、この娘は厄介者でしか――」
「『この娘』ですって」エレノアお祖母様の声は怒りに震えていた。「血の繋がった孫ではないかもしれない。けれど、私にとっては実の肉親よりも近しい存在よ。六年ぶりに会えたというのに、真っ先にすることは追い出そうとすることだというの？」
お祖母様は私の方を向き、その眼差しを和らげた。「アヴェリン、愛しい子。どうか数日、私のところにいておくれ。本当に会いたかったんだよ」
その声に含まれた痛みに、私の闘志は消え失せた。何があったにせよ、エレノアお祖母様は今でも、心から私を愛してくれる唯一の人だった。
家族のドラマを突き破るように、私の携帯が鳴った。画面を一瞥すると――非通知番号だった。
「はい、リーブスです」私はテーブルから少し離れながら電話に出た。
「リーブス博士！ お話できて光栄ですわ」熱意のこもった声が聞こえてきた。「アーリントン・アカデミーのマーガレット・ウェルズと申します。ジュネーブ大学で心理学の博士号を取得された方がマンハッタンに戻られたと伺いまして、どうしてもご連絡せずにはいられなかったのです」
「アーリントン・アカデミーですって……？」
「ええ！ ニューヨークで最も優れた名門幼稚園ですわ！」
部屋中の視線が、一斉に私に突き刺さるのを感じた。アーリントン・アカデミーの名前が出た途端、モニカとヴィヴィアンがさっと顔を上げた。
「どうして私が戻っていることを？」純粋な好奇心から私は尋ねた。
「こちらの世界では、噂はすぐに広まりますから」マーガレットは笑った。「当校の主任児童心理士として、ぜひお迎えしたいと考えております。あなたの小児心理学というご専門は、まさに私たちが探し求めていたものなのです。正式な教職経験がおありでないことは承知しておりますが、それこそが私たちがあなたを求める理由です。当校は、特定の分野に特化したブティック・アカデミーでして、惰性で仕事をこなすような疲れ切った教育者ではなく、学術界から出てきたばかりの優秀な頭脳を特に求めているのです。ご家庭がお支払いになる高額な授業料は、お子様たちが最高の人物から教えを受けたいと願うからこそなのです」
モニカが口を半開きにし、ほとんど身を乗り出して聞き耳を立てているのが見えた。ヴィヴィアンは卒倒しそうな顔をしている。
「報酬もかなり魅力的ですよ」マーガレットは続けた。「年俸は最低でも二十五万ドル、それに福利厚生が付きます。才能ある専門家には、それ相応の対価が支払われるべきだと私たちは信じておりますので」
私は思わず眉を上げた。ほとんどの上級管理職よりも高い金額だ。それに、私は子供と接するのが好きだった――今、私の周りにいるねじくれた大人たちと比べれば、子供たちの心はなんて美しく、単純なのだろう。
さらに重要なことに、離婚の状況が私が望んでいたほど単純ではないことに気づき始めていた。書類にサインをすればこの悪夢のような結婚生活も終わるだろうと考えてマンハッタンに戻ってきたが、明らかに予期せぬ厄介事が待ち受けていた。
このごたごたをどう解決するか考えがまとまるまで、何か心を占めるものが必要だった。昨夜の惨事を無限ループで再生し続けることから気を逸らし、忙しくしてくれる何かが。そして、もしモニカとヴィヴィアンがこの仕事のオファーに対して、これほどあからさまに嫉妬で顔色を変えてくれるのなら、まあ、それは嬉しいおまけだ。
「お返事はいつまでに？」私は、モニカの顔が面白いほどに青ざめていくのを楽しんで尋ねた。
「ええ、できればすぐにでも。秋学期が月曜から始まりますので。急なお話とは存じますが、予期せぬ辞職者が出まして」
私は部屋を見渡した――モニカのかろうじて隠された嫉妬の表情。ヴィヴィアンの、おそらくは私のような人間がアーリントン・アカデミーから引き抜かれるなんて信じられない、という驚愕の表情。
「分かりましたわ、マーガレット。お受けします。契約の詳細を送ってください」
「素晴らしい！ リーブス博士、あなたのような優秀な方が私たちのチームに加わってくださるなんて、どれほど嬉しいことか」
電話を切り、モニカをまっすぐに見つめる。彼女は顎が床に落ちんばかりに呆然としていた。
「さて」私は甘い声で言った。「予定より少し長くマンハッタンに滞在することになりそうね」
