第136章

桐原青里は手を離すと、今度はもう一方の手首へと指を這わせた。何度も確認を繰り返すうちに、その顔色は見る見るうちに曇っていった。

栗原小里の心臓が早鐘を打つ。彼女はたまらず問いかけた。

「桐原さん、どうなんですか?」

桐原青里はすぐには答えなかった。彼は立ち上がると、神妙な面持ちで藤野お爺さんに向かって言った。

「あちらで、少しお話を」

藤野お爺さんの心臓がドクリと跳ね、顔色が瞬時に沈んだ。彼は無言で頷いた。

「僕も行きます」

藤野天嘉がすかさず後に続く。その顔には、いかにも弟を案じているといった風な表情が張り付いている。

「蓮司の体のことですから、兄である私が把握しておく必要...

ログインして続きを読む