第39章

「お荷物?」

千鳥凪紗は、信じられないというようにその言葉を繰り返した。

見えない手に心臓を鷲掴みにされたような痛みが走り、息をするのも苦しい。彼女は目の前にいる妹、柚木文乃の蒼白で強情な顔を見つめ、震える声で訴えた。

「文乃、あんたは私にとって唯一の肉親なのよ。どうしてあんたが私のお荷物なんてことがあるの?」

「だって、お姉ちゃん……今じゃ住むところもなくて、仕事だって……」

柚木文乃は言葉を詰まらせ、大粒の涙をボロボロとこぼした。

「お姉ちゃん、あたしもう子供じゃないもん。いつまでも寄生虫みたいに、お姉ちゃんにおんぶに抱っこなんて嫌だよ」

「だからって、こんな店でバイトする...

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