チャプター 1079

確かにダミアンは生きていた。だが、それは彼にとって何の意味も持たなかった。

愛する人はもういない。この世界には、彼と……彼の恋人の居場所など、どこにも残されていないのだ。彼にとって、生きている一分一秒が拷問でしかなかった。

その場にいた誰もが顔を見合わせ、それからウィリアムへと視線を逸らした。

同時に、ある不謹慎な考えが全員の脳裏をよぎる。

彼を目覚めさせたことは、かえって彼を傷つけることになったのではないか、と。

皆の複雑な視線を浴びて、ウィリアムは身の毛がよだつ思いだった。

彼だって必死だったのだ。だが、ダミアンがあの世でリアと再会できるようにと、彼を射殺することなどできるはず...

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