第1207章

シャマエタと別れたレックスは、足取りも軽く民政局を後にした。

外の空気はスモッグで淀んでいたが、彼には甘くさえ感じられた。

胸を押し潰していた重荷がすっかり消え去り、彼は急いでトーマスに電話をかけた。

「よう! 何してんだ? 仕事なんかしてる場合かよ、出てきて遊ぼうぜ。いいか、俺は離婚したんだ! 祝い酒だ、付き合えよ! ……チッ。シャマエタには好きな奴がいるんだとさ。引き止めるわけにはいかないだろう? 安心しろ、俺はそんな野暮な男じゃない。円満離婚さ。彼女は俺に気がないし、向こうから切り出してきたんだ。新しい契約まで手配してやったんだぜ! 今から会社まで迎えに行くからな……」

楽しげに...

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