第1254章

ここへ向かう道すがら、カイルはヴァレリーを八つ裂きにしてやると心に決めており、弁護団もすでに待機させていた。

カイルに手を握られた瞬間、ソニアは安堵感を覚え、そこでようやくゆっくりとナイフを手放した。ナイフはそのままカイルの手の中に収まった。

そしてカイルは、血まみれになった娘の遺体を抱きかかえるテディを睨みつけ、威嚇するように言い放った。

「クソ野郎、これが最後通告だ。もしダレット家の人間が二度とミッシェル家に手出ししてみろ、お前の娘の身に起きたことが、お前の身にも起きることになるぞ!」

一方、テディは娘を抱いたまま、微動だにせず黙り込んでいた。

すると突然、彼の口角が吊り上がり、不...

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