チャプター 1320

アンソニーもまた、トーマスの「お古」を自分の体に据え付けるため、病院に入院していた。

術後、傷口はまだ完全に癒えておらず、彼は歩くたびに筋肉を強張らせ、痛みに耐えなければならなかった。

彼は毎日、ヒルダの病室へ見舞いに行っていた。彼女のもとには連日のように見舞客が訪れ、贈り物を届けていく。滋養強壮剤やサプリメントはすでに小山のように積み上がっていたが、一方でアンソニーの病室は閑古鳥が鳴く有様だった。見舞いに来る者はいても、ビタミン剤の一つすら送ってくる者はいなかったのである。

まったく、どいつもこいつも図太い神経をしている。

数日前、ケーターがヒルダの見舞いに来た際、その口にオレンジを...

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