チャプター 356

ついに彼女は堪忍袋の緒が切れ、平然と部下たちに命じた。「壊してしまいなさい」

護衛たちは一瞬ためらったものの、ダミアン家の「姫」の命令に背く勇気はなかった。そのため、彼らは一斉に駆け出すとチケット売り場を破壊し始め、スタッフを脅して無理やりチケットを出させようとした。

スタッフは即座に叫び声を上げた。「助けてくれ! 乱暴狼藉だ!」

すぐに兵士の一団が駆けつけ、彼らを包囲した。兵士たちの姿を見ても、テヒラは怖気づくどころかさらに不敵な笑みを浮かべ、命令口調で言い放った。「指揮官を呼びなさい。彼としか話さないわ」

叔父が軍の将校であるため、彼女は動じていなかった。

彼女の考えでは、このよう...

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