チャプター 766

ブリアナとサハラは顔を見合わせ、ある合意に達した。二人の目的はただ一つ。マヤがこれほど安易にクレモン家に嫁ぐのを阻止し、彼女の新製品発表会を妨害することだ。

ブリアナの動機はネイサンのためであり、サハラはダミアン家内部の争いのためだった。

だが問題は、誰が実行役になるかということだ。

サハラにその度胸はない。マヤは怖くないが、ネイサンが恐ろしいのだ。彼は盛りを過ぎたとはいえ、腐っても王子、あのネイサン・クレモンなのだから!

ブリアナもまた、リスクを冒して騒ぎを起こす勇気はなかった。

しかし今、絶好の機会が目の前に転がっていた。

ダイアナだけが、まだ状況を飲み込めていなかったのだ。

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