第6章

 宗介はソファからゆっくりと立ち上がった。

 彼がドン剛を見る目は、すでに解き終えた問題を見るときのそれだった――高みから、そこには一片の温もりもない。

「剛様」宗介の声は静かだった。正確で、刃のように研ぎ澄まされている。

「あなたは、これをはっきり見えていない」

 沈黙を一拍、わざと置く。

「真が殺したのは俺の子供だ。俺の後継ぎだ。この一族が築いてきたすべてに、正当な権利を持つ唯一の人間だ」宗介は声を荒らげなかった。荒らげる必要がない。

「それが、あいつのやったことだ。あなたが俺に見逃せと頼みに来たのは、それだ」

 ドン剛の杖が床を打った。

 老人は――車椅子に座り、青白く...

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