チャプター 193 チャプター 019.3

ローレン視点

ほんの数メートル先にある自分の部屋へ、私は駆け込んだ。心臓がうるさいくらいに高鳴り、耳の奥で脈打つのが聞こえるほどだった。部屋に入るなり、静かにドアを閉め、そのまま背中を押し付けた。手のひらがじっとりと汗ばんでいたけれど、そんなことはどうでもよかった。急がなければ。

私は手を伸ばし、先ほどまで穿いていたスカートのボタンを外していく。これからやろうとしていることには、お世辞にも向いているとは言えない。ローマンが向かっている場所に忍び込むつもりなら、スカートなんかに動きを制限されるわけにはいかなかった。素早く脱ぎ捨て、昨日穿いていたズボンを掴んだ。少しシワになっていたが、今は問題...

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