チャプター 21 チャプター 2011

ローレン視点

「さようなら、イーサン。もう二度と私の顔を見ることはないわ」私はそう言って、言葉を押し出した。声は、揺るぎなく、しっかりとしていた。彼の返事を待つことも、これ以上会話を引き延ばす隙を与えることもしなかった。ただ背を向けて歩き出し、重い扉が鈍い反響音を立てて後ろで閉まるのに任せた。

長い廊下を歩いていても、まだ彼の声が聞こえた。私が彼から一歩離れるたびに、その嗚咽はますます大きくなり、崩れていく。その声は刑務所の壁に跳ね返り、影のように私についてきたけれど、心に染み込ませることは拒んだ。もう、たくさんだった。

一度も振り返らなかった。彼は自分でこの状況を招いたのだ。自分の手で...

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