第101章

二人の表情がわずかに変わり、互いに視線をぶつけ合った。

「そうだよ! おまえが前にやったこと、こっちはずっと覚えてるんだ!」

片方が口を開き、私怨だと言わんばかりに言い張る。

「なんでおまえだけ、いまそんなにいい暮らししてんだよ? 松原グループがやらかしたせいで、こっちはいまでも腹も満たせねえのに。なのにおまえは、のうのうと生きてる。おかしいだろ!」

声は荒い。だが松原南は、その目の奥をよぎった一瞬の後ろめたさを見逃さなかった。

視線が少し沈む。胸の中の疑いは、むしろ濃くなる。

「松原グループは潰れる前に、従業員の給料は全部支払ってる。普通に考えたら、それで筋は通してるはず」

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