第104章

「どうするつもりだ?」

車に乗り込んだ途端、松原南の耳に男の声が落ちてきた。

今日は秘書が来ていない。ハンドルを握っているのは、藤原社長自らだった。

「真相がはっきりするまでは、和田グループに残っていたいです」

松原南は視線を落とし、シートベルトを掛けながら言葉を継ぐ。

「もし社内で私にできることがあるなら、そちらも並行してやります。私のせいで会社の利益を損なうようなことは……」

「くだらないことを言うな」

ルームミラー越しに、男の眉がわずかに寄るのが見えた。

低く冷えた声のまま、藤原傑は淡々と車を走らせる。

「藤原グループはお前一人いなくても困らない。やりたいことをやれ。...

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