第118章

あの一瞬の後ろめたさに押されて、松原南は顔をそむけ、口を閉ざした。

どうせ何を言っても間違いになる。

藤原傑には言い返せない。なら、黙っていればいいだけだ。

そう腹をくくった途端、隣の男は彼女の考えを先読みしたみたいに――

藤原傑は冷淡なまま、ちらりとこちらを見て言った。

「……また何を拗ねてる?」

声音は少し冷たい。けれど、怒っているわけではない。

運転席の運転手は、さらに存在感を薄くした。

結局、喧嘩は最後には仲直りする。もう慣れっこだった。

「拗ねてない」

松原南は口の中の柔らかい肉を噛み、意地を張るみたいに言い返す。

「清算するんでしょ? じゃあ今から始めればい...

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