第131章

手術までのこの時間は、ひたすら退屈だった。

「しばらくは、右手はなるべく動かさないで。休めるだけ休んでくださいね」

医師はカルテにいくつか丸をつけながら念を押す。

「どこか違和感があったら、いつでもこのボタンを押してください。普段は今までどおりで大丈夫。たまに、リハビリの動きだけ試す程度なら構いません」

松原南は小さくうなずいた。

「ありがとうございます。気をつけます」

袖を引き下ろし、立ち上がって外へ向かう。

入院して三日目。

この間、藤原傑はときどき顔を出してくれた。

けれど、どれも少し滞在してすぐ帰っていく。

……忙しい、のだろうか。

松原南は手を上げ、手首に目を...

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