第132章

松原南は病室のベッドに横たわり、周防さんの手当てを受けていた。

周防さんの指は器用だった。温かな指先が松原南の手首のツボに当たり、強すぎも弱すぎもしない力でじわりと押し込んでくる。鈍い痛みと、かすかな痺れが混ざり合い、筋に沿ってするすると上へ這い上がった。

「松原さん、手首の筋肉、まだ硬いですね。普段、無意識に拳を握りしめてません?」

周防さんは押しながら、世間話みたいに言う。

「藤原さんからも念押しされてるんです。手術前のこの数日で、軟部組織をちゃんとほぐしておかないと、術後の回復が遅くなりますから」

松原南は枕に背を預け、窓の外の灰色に曇った空の境目をぼんやり見つめた。

「…...

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