第67章

「これ、あなたが描いたの?」

審査員は薄いデザイン原稿を受け取り、目を通した途端、思わず顔を上げて白原明子を見据えた。

「……もう一度確認しますが、原稿を取り違えていませんか?」

表情には露骨な疑念。

白原明子には、それがこの原稿への賛辞にしか思えなかった。だからこその、信じられないという顔なのだ――そう受け取った。

「間違いなく私の原稿ですけど。何か問題でもありましたか?」

わざとらしく首をかしげ、目に浮かぶ得意げな色を隠す。

「一番インスピレーションが湧いたときに仕上げた作品です。どんなご意見でも、真摯に伺います」

口ではそう言う。

けれど態度はどこか軽く、誠実さはあま...

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