第70章

「松原南の最近の動きを洗ってこい」

江村成宏は指先で机を、コツ、コツ、と叩いた。冷えきった眼差しで相手を射抜く。

「もう二度と外で好き勝手言えないようにしてやる。……言いたいこと、わかるな?」

声に混じった冷気が、正面の男の背筋を凍らせる。男はびくりと肩を震わせた。

「……承知しました」

男は頭を低くし、へりくだるように答える。

「すぐ手配いたします」

一方、そのころ――。

「今回の芸能界との協業プロジェクト、大成功だったわ。あなたの頑張りが大きい」

上司は笑って松原南の肩をぽん、と叩いた。

「何か欲しいご褒美があるなら、私が決めて叶えてあげる! もちろん、ボーナスもちゃ...

ログインして続きを読む