第20話 第八十七点

三度目のアラームが鳴って、ようやく冴月は布団の中から手を伸ばし、音を止めた。

下腹部の鈍い痛みは、まるで中から重たい木の杵で一定のリズムを刻むように押しつぶしてくる。仰向けのまま七回呼吸を数え、体を起こしたときには、奥歯を噛みしめすぎてこめかみがじんとした。

この時代に、女性のための鎮痛薬なんて都合のいいものはない。

屋根裏部屋に残っている三つの引き出しをひっくり返すように探してみても、出てきたのは黒砂糖が半かけら、乾ききったカモミールが数枚、そして几帳面にたたまれた漂白済みの木綿布だけだった。元のイザベラが使っていた衣装棚の一番下には、何度も洗われて柔らかく、薄くなりすぎたハイウエス...

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