第34章

以前のものとは全く違う。

これが藤堂彰人が手配し直したものかは分からない。彼の目には、私が彼に心を砕かせるほどの価値はないのだから。

既製のオートクチュールドレスを一着買っておけば、私をあしらうにはもう十分だ。

「若奥様、お着替えをお手伝いします。若様はもう階下でお待ちです」

私は鈴木さんにされるがままになりながら、何気なく尋ねた。「相沢怜は?」

重要な場に、彼女が欠席するはずがない。

「彼女は先に橘家へ戻られ、舞踏会が始まる頃に会場へいらっしゃいます」

このドレスは前の一着ほど凝った作りではなかったが、すぐに着替え終わり、それでいてシルエットは前の一着よりずっと優れていた。

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