第76章

返ってきたのは、長いため息だった。

「橘杏奈、どうしてお前を責めたりするものか。予期せぬことで子供を失って、身体への負担も大きかっただろう? 儂はお前のことが心配でたまらないというのに」

橘のお祖母様が優しい声で言った。「これから先、何があっても儂に隠し事をするんじゃないぞ。お前が何も言わなければ、儂はもっと心配になる」

けれど、私が心配しているのは責められることではない。

橘のお祖母様はもう古希を過ぎ、顔には皺が刻み込まれ、体も日に日に衰えている。

それでも、私を見つめるその瞳は慈愛に満ちていた。

今、こんな眼差しで私を見てくれるのは、お祖母様ただ一人だけだ。

「お祖母様、相沢...

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