第11章

「詳しい検査を行いました。確かに腹痛と出血の症状は見られますが、流産ではありません」

医師は説明を続ける。

「初期診断としては、急性骨盤内炎症性疾患による不正出血です。詳細な原因はさらなる検査が必要ですが……とにかく、妊娠はしていません。したがって流産でもありません」

和也はその場に立ち尽くし、複雑な思いが胸に渦巻いた。

この過ちを続けたくないという思いはあった。もし雪菜が本当に妊娠していたら、責任を取るしかない。彼女を妻に迎え、子どもに完全な家庭を与える。だが、それは間違いなく多大なトラブルと反発を招く。特に、祖父の説得は骨が折れる。

想像するだけで、頭が痛くなった。

だが、雪...

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