第34章

和也は雪菜のベッドの傍らに座り、心ここにあらずといった様子で彼女の話に耳を傾けていた。

今はもうだいぶ良くなったと言っている。医者の診察でも特に異常は見つからず、ただ安静にするようにと言われただけだった。

寧々もベッドの脇に付き添い、甲斐甲斐しく雪菜に粥を食べさせている。

雪菜は粥を口に運びながら、二人に話しかけてくる。以前の和也なら、きっと根気よく耳を傾け、適当に相槌を打っていただろう。だが今は、雪菜の唇が動いているのが視界に入るだけで、その言葉は一つも頭に入ってこなかった。

今朝、初音が腹を立てて車を降りていった時のことが頭をよぎる。あんなことは初めてではないが、今日に限ってなぜ...

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