第35章

焦燥と待ちわびる時間だけが、じりじりと過ぎていく。

部屋に窓はない。スマホも取り上げられ、初音には外が昼なのか夜なのかすら見当もつかなかった。

ただ身体の感覚からして、すでに数時間は経過しているだろうと推測するしかない。

九条裕哉の容態はさらに悪化していた。呼吸は途切れがちで、完全に意識を失っている。梨乃がいくら声をかけても、まったく反応がない。

初音は壁に寄りかかり、頭の中で様々な考えを猛スピードで巡らせていた。

今、唯一の頼みの綱は、午前中に和也へ送った緊急のSOSだけだ。

だが問題は、和也がそれに気づくかどうか。そして気づいたとして、助けに来てくれるのだろうか。

それが唯...

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