第37章

和也は眉をひそめ、たまらず梨乃を振り返った。

「裕哉?」

「私たちと一緒に捕まってたの。すぐ上の屋根裏部屋にいるわ」梨乃は切羽詰まった声を出した。「ひどい怪我で、血もたくさん出てるの」

和也に断られるのを恐れたのか、彼女は慌てて初音の腕を引いた。

「初音も助けるって約束してくれたよね?」

和也が初音に視線を向ける。初音は、梨乃が必死に目配せしてくるのを見て、頷くしかなかった。

「うん、ついでだし、彼も助けてあげて」

そう言って、和也の顔色を窺う。

彼は特に気にする様子もなく、そのまま前へ歩き出し、無造作に命じた。

「ナナ、屋根裏に行って連れてこい」

リーダー格の男が、すぐ...

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