第127章 摘み取られた仮面

オーロラ・ロスの視点

「さすがマフィアの王って言うべき?」

「まだそんな力が残ってるんだ」

私は嘲るように笑った。

彼のうなじをもう一度ぐっと反らせ、肺の奥の空気まで奪う。

挑発されても、私の下腹に押し当てられていた銃口は、ゆっくりと外れていった。

彼は私を睨みつけるだけで、言い返してこない。

――やっぱり。

胸の奥で、確信が形になった瞬間。

なぜか、気持ちは一瞬だけ複雑に揺れた。

この男は……本当に、引き金を引けない。

「薬なんて卑怯な手まで使って、私の部屋に忍び込んで」

指先で彼の唇を押さえ、いやらしく撫で回す。けれど声には、情欲の欠片も乗せない。

「前から思っ...

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