第151章 狂信者

オーロラ・ロス視点

「また泣いたのか?」

耳もとに落ちてきた声は低く、愉しげで、わざと煽るみたいに甘かった。

彼は私の顎を持ち上げ、今の顔を見ようとした。けれど私は咄嗟に手を伸ばして、それを遮る。

すると彼は、また笑った。

その笑いが、悔しいほど私を恥ずかしくさせて、腹立たせる。

「甘ったれ」

からかうようにそう言うくせに、その目に満ちているのは、息が詰まるほどの執着と溺愛だった。

彼はこの情事に酔っている。

そして、情に乱れた今の私にも。

目尻にそっと口づけが落ちる。次の瞬間には、こぼれた涙まで舌先で掬い取られていた。

「オーロラ。お前は俺のものだ」

その表情に滲む...

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