第17章 俺だけが、お前に公平を与えられる

オーロラ・ロス の視点

アレックスは私に刺さっていた視線をようやく引っ込め、両親へ向き直ると、表情をまた丁寧で柔らかなものに戻した。

「もう遅い。お疲れでしょう。車までお送りします」

「怪我の手当ては、こちらで手配します」

背後へ軽く手を上げると、護衛がすぐに進み出て、恭しく両親を車へ導いた。

私は両親の背中を見送り、それから隣にいるアレックスを見上げた。彼はまだ立ち去る気配を見せない。

今日のことが頭をよぎって、私はもう一度だけ口にする。

「……ありがとう」

誰かに言わされるような言葉じゃない。これは、私の本心だった。

彼がわざわざ駆けつけて、両親を救い出してくれるなんて...

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