第28章 好きなものは変わりやすい

オーロラ・ロスの視点

正式にデザイン部へ配属されてから、最短で業務フローに馴染むために、私はほとんど足が地につかないほど働いた。睡眠時間は3~4時間あるかどうか。

だからこの数日、川の苑には戻らず、自宅で寝泊まりしている。

画稿を抱えて部屋に戻り、続きを詰めようとした時だった。

「オーロラ」

母のソフィアに呼び止められる。

「明日、あなたの誕生日でしょう? 何か欲しいものはある?」

そこでようやく、ああ、もうそんな時期かと思い出した。

母が口にしなければ、たぶん気づかなかった。最近はそれくらい余裕がない。

私は軽く手を振った。

「気にしないで」

「欲しいものなんてないし...

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