第98章 芝居をする

個室の位置取りが抜群だった。ちょうど展示台の真正面。宴会場の照明が一段落ちると、下のざわめきが潮が引くみたいに静まっていく。

「勝敗は、誰が決めると思う?」

興味をそそられてマイルズを見ると、彼は指先で宙にゆっくり円を描いた。

「この個室を含めて、いま使用中の個室は全部で十。うち二つは出場者の部屋。残り七つは――」

「色の宮の、残り七人の上級画師」

私が言葉を継ぐと、マイルズは頷いた。

色の宮の昇格審査は苛烈だ。長い年月をかけても上級画師は八人しかいない。その八人が、今日は全員揃っている。

マイルズは私の指導役だから今回の審査から外れた。クレアたちの師匠も同じ。つまり、投票権を...

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