第6章
消毒液の鼻を刺すような匂いが、今にも吐き気を催させた。
大輝と瑛太は隣り合う病院のベッドに横たわり、頭のてっぺんからつま先まで包帯だらけだった。互いを痛めつけ合いすぎて、医者には「到着が三十分遅れていたら、どちらかは助からなかったかもしれない」とまで言われたほどだ。
私は廊下に立ち、麗奈が病室のドアを押し開けるのを冷ややかに見ていた。
麗奈は心配そうな顔をしている。
「瑛太、大輝……具合はどう?」
大輝は彼女を見ようともせず、ぷいと顔を背けた。
瑛太は目を閉じたまま、まるで何かを必死に耐えているみたいだった。
麗奈は一瞬だけ固まったが、すぐに表情を整え、魔法瓶をベ...
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