第354章 私の息子はどこにいるんだ

大楠誠がシャワーを浴び終えて出てくると、佐々木海子がソファに座り、スマホを穴が開くほど見つめていた。眉間には深い皺。

大楠誠はそのスマホをひったくるように奪った。

「なにをそんなに焦ってんの。もう夫婦みたいなもんでしょ。言いたいことがあるなら、腹割って言えばいいじゃん」

そう言いながら、そのまま小崎颂に発信する。

佐々木海子はぎょっとした。口では「やめて」と言いながら、胸の奥では――あの冷たい男が電話に出ることを、どこかで願ってしまっている。

ところが。

出ない。それどころか、電源まで落ちていた。

小崎颂が携帯の電源を切るなんて、前代未聞だ。

佐々木海子が住友直孝へかけようと...

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