第384章 小崎微雄が訪ねてくる

亜田睦美は彼女に対しても疑いを拭えずにいた。だが今回は、佐々木海子が驚くほど腹を決めていて、半月にも満たないうちに全部まとめ上げてしまった。

その日、海子は場を設け、近松嘉子と監督の山成佳久を呼び出した。山成佳久という人間を嘉子に紹介し、脚本の打ち合わせに参加してもらうつもりだった。

小説の版権はすでに押さえている。とはいえ、要る部分を抽出して不要な部分を削る作業は、神経も体力もごっそり削られる。短くて十日半月、長ければ数か月、下手をすると年単位だ。嘉子がその間に待ちきれなくなるのではないか――海子はそこを心配していた。

ところが、山成佳久と近松嘉子は、まさかの知り合いだった。

嘉子...

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