第406章 きっと良くなる

その日の午後、甘田麻世と戸張亜理が、佐々木海子の見舞いに来た。

来るよう言ったのは小崎颂だ。

「最近、様子がよくない。君たちが励ましてやってくれ」――それが、彼の言葉だった。

二人も本当はずっと来たかった。けれど、許可が下りなかった。

来る前に二人は散々泣いて、海子に何を言うべきかまで何度も頭の中で繰り返し、海子の大好物だというブルーベリーケーキも持ってきた。

「お医者さんも言ってたでしょ。これは一時的なものだって。ちゃんと治療に協力して、お薬もきちんと飲んで、毎日気持ちを明るく保てば、きっとよくなるよ」戸張亜理は笑って切り出す。

けれど耳を澄ませば、声がわずかに震えているのがわ...

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