第410章 帰宅

林田紗也香の赤ん坊はとびきり可愛かった。触れればふにゃりと柔らかく、子猫みたいに佐々木海子の胸元で小さく丸まっている。

「この子、恩返しに来たんじゃない? すっごくいい子」

海子が笑って言う。

林田紗也香はすでに目を覚ましていたが、ベッドの上で身動きが取れない。けれどその光景を見て、ほっとしたように目尻を下げた。

「佐々木海子、助かったよ。あんたがいなかったら、わたし終わってた」

「ぺっぺっぺ。縁起でもないこと言わないで」

海子が慌てて遮った、そのとき。

住友直孝がドアの向こうから入ってきた。両手には、見たこともない栄養ドリンクや滋養強壮の品々が提げられている。紗也香が三途の川...

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