第124章 彼は飛び去った

推測と言っても、ただの当てずっぽうじゃない。状況から積み上げた結論だ。

Sグループほどの規模になれば、手がける業界も広すぎる。諏訪会長がすべてを自分で回せるはずがない。

だから会長は、SWの実務を実の弟――つまり諏訪淳行のおじに任せている。

そのおじには娘が一人しかおらず、しかも奥さんは早くに亡くしていた。溺愛もいいところで、その結果、諏訪羽姫はSWの中でも相当な権限を持つようになった。

夏川懐星を潰す動機と力、その両方を持っているのは――諏訪羽姫しかいない。

それに、俺は諏訪羽姫を知っている。

目的のためなら手段を選ばない執念。

そして、器が小さい。少しでも気に障れば、必ず報...

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